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【2020年版】卓上サイズ(ミニサイズ/ミディサイズ)の木工旋盤まとめ

2020年4月24日

木工旋盤 ウッドターニング TURNING TALK テキスト

木工旋盤を購入したいという多くの人がまず検討するのがミニサイズ、またはミディサイズと呼ばれるクラスの木工旋盤になります。海外ではミニとかミディとかいえばピンとくるのですが、日本だとミディ??ってなりますよね。ミニとフルの中間なわけですが、少しややこしいのでまとめて卓上サイズとさせていただきます。

では、その卓上サイズでおすすめな木工旋盤はどういったものでしょうか?ここではあくまでも現在日本国内で購入できる機種を紹介させていただきます。

ミニ?ミディ?何がちがうのでしょうか?

さて、冒頭でも触れましたが、卓上サイズといっても、大きく分けて2つに分類できます。ミニサイズとミディサイズです。

種類適した作品モーターパワー(HP/馬力)重量主な電源価格
ミニサイズ(小型)小物 / ペン1/2HP~ 3/4HP 30kg~家庭用100V5~6万円程度
ミディサイズ(中型)小物~300mm程度までの食器類など3/4HP~1HP50kg程度家庭用100V / 単相200V10万円~30万円

おおむね上の表のようにそれぞれのスペックを分けることができます。やはり大きく違う点としては、モーターのパワーです。最近のミディサイズの主流は1馬力ですが、ミニサイズではその半分のパワーしかありません。サイズ感としては、若干ミニが小さいかなと感じる程度で、重量も多少軽いという感じです。ですので、よっぽど予算がないという方、またはペンや引き出しのつまみなど小物しか絶対に挽きませんと断言できる方以外は、ミディサイズを購入されることをお勧めします。

大きいのはできないけど、だいたいこなせるのがミディサイズ

日本を代表するウッドターナーのひとり川口康さんの本「ア ブック アバウト ウッドターニング」に、ミディサイズについて次のように書かれています。

ミディサイズの木工旋盤を軽自動車に例えてはなすことがあります。ミニサイズは原動機付自転車といったところでしょう。ミディサイズの排気量は660㏄だけど高速道路に入れるし、流れに沿って走れるし、時々なら長距離も大丈夫。
~中略~
つまり、馬力は小さめだけど普通にウッドターニングできて、時々なら少し大きいのにも挑戦できそうなミディサイズの選択は、置く場所や予算なども含めて考えてもハードルがそれほど高くないのが人気の理由なのでしょう。

川口康 ア ブック アバウト ウッドターニング P15

「軽自動車」に例えるのがわかりやすい!
もちろんミディサイズには限度がありますので、大きなものや重いものを回すことはできませんが、小物から30cm程度のお皿など、 ひととおりこなせるというのがいいところ。大きなものを置けない、という住宅事情も相まって、人気があるということですね。

おすすめ本
木工旋盤 ウッドターニング TURNING TALK テキスト
オススメ本 川口康著「A BOOK ABOUT WOODTURNING」は日本語で読める唯一の解説書!

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ミディサイズは、だいたいどれも10万円前後

さて、多くの人が気になるのがやはり価格です。多くのミディサイズは10万円前後の価格帯で販売されています。ですので、まずは、ここが一つの目安となるでしょう。

もちろんメーカーによっては、ミディサイズであっても30万円を超えるようなものもあります。これはぼったくりではなく、その価格に見合った素材や部品をつかって製造されているので、とてもクオリティが高いわけです。

ですので、安易に価格だけで決めつけるのではなく、自身がどの程度のものを求めているのか、または木工旋盤をこれからどれくらいやっていくのか、など総合的に判断して正しいものを選ぶと良いかと思います。

ミディサイズ購入で注意すべき点

日本だけでなく海外を見ても一番売れるミディサイズ。よって、いかに価格を抑えて、よりスペックのよいものを、と各メーカーがしのぎを削り開発しているゾーンですから、機種も豊富にあります。

逆によく売れるゾーンであるからこそ、注意すべき点もあります。

国内販売が安定していない?

一番危惧している点は、国内での販売が安定していない?という点です。裏事情がいろいろあるわけですが、これまで販売されていたものが気づいたらもう売られていない、ということがあります。販売店によって、扱うブランドが変更になることもあり、注意が必要です。

実際、私が保有している機種でも、発売当初各誌レビューでミディサイズでは最高評価であったDelta 46-460は現在日本では販売店がありませんし、JET 1221VSもいつのまにか消えています。この2機種は個人的にはとてもおすすめできるものだったのですが。。。

販売がなくなるというのは、その後のアフタサポートもいずれなくなるということです。ある程度販売店で消耗品やパーツをストックしているかと思いますが、ちょっと怖いですよね。

結局中身は一緒?

ミディサイズはよく売れるゾーンであるからこそ各メーカーからたくさんのモデルが販売されているのですが、スマートフォンのように正直スペックは飽和状態。ですから、見た目は違っても、だいたいできることは一緒、という言い方もできるわけです。

ミディサイズの基本スペック

  • 1馬力
  • 最大回転直径300~320mm
  • 重量50kg程度
  • バリアブルスピード
  • スピードメーター
  • 正逆回転切り替え

基本スペックは飽和状態ですので、最近は、ちょっとした改良の積み重ねで使い勝手をよくしたモデルが販売されています。

【2020年】国内で購入可能な卓上サイズ木工旋盤

前置きが長くなってしまいましたが、現在国内で購入可能な卓上サイズ木工旋盤です。記載しているスペックは各販売店やメーカーが公表しているものになります。画像も各販売店からお借りしています(もしNGの場合はご連絡ください)

RIKON 木工旋盤 ライコンライト (70‐100)

電源単相100V (50/60Hz)
モーター1/2HP
最大回転直径約300mm
センター間距離約400mm
回転スピード約430、810、1230、1810、2670、3900RPM
(ベルト掛け替えによる6段変速)
主軸サイズ 1インチ×8tpi
サイズ幅約807×奥行約292×高さ約457mm
重量約40.2kg
スピード調整ベルト掛替
スピードメーターなし
正逆回転なし
価格 ¥56,800(税込)
販売オフコーポレーション

ミニサイズの木工旋盤。最大回転直径は300mmであるものの1/2馬力のモーターでかつ40kgという重量を考えると小物専用といったところ。写真を見ると、ボディの肉厚の薄さが非常に気になります。またバリアブルスピード(無段変速)もないため、回転速度を変更するにはベルトの掛替えを毎回しなければいけません。大きなものを挽かず、スピードの変更の手間も厭わない方には、価格も安くいいのではないでしょうか。

ピーウッド 木工旋盤 PWL-450VD

電源単相100V (50/60Hz)
モーター3/4HP (550W)
最大回転直径約300mm
センター間距離約450mm
回転スピード低速 約600〜約1400回/分
中速 約1200〜約2800回/分
高速 約1600〜約3800回/分
主軸サイズ 1インチ×8tpi
サイズ幅820mm×奥行250mm×高さ410mm
重量約33kg
スピード調整ベルト掛替/バリアブルスピード
スピードメーターあり
正逆回転なし(オプションで対応可)
価格 ¥58,300(税込)
販売 P-TOOLS.COM

ミニサイズの木工旋盤。モーターが3/4馬力で無段変速のバリアブルスピードとスピードメーターがついていることもあり、スペック的には上のライコンライトに比べると価格も少し上がる程度で魅力的。ですが、注意すべきは、33kgという軽さです。よりパワーが出せるモーターを積んでいるのにより軽い。写真を見てもボディが薄い。これでは、大きなものを回しているときに振動が発生しやすいのではないかと想像します。最大回転直径300mmとありますが、現実的に難しいのではないでしょうか。ペンやバチ、小物など小さいものを挽く分には、バリアブルスピードもついていますし、勝手が良い機種ではないでしょうか。

RIKON 木工旋盤 ライコンミドル (70‐220VSR)

電源単相100V (50/60Hz)
モーター1HP
最大回転直径約318mm
センター間距離約500mm
回転スピードL位置(低速)約 250-750rpm
M位置(中速)約 550-1650rpm
H位置(高速)約 1300-3850rpm
主軸サイズ 1インチ×8tpi
サイズ幅約1080×奥行約310×高さ約440mm
重量約52kg
スピード調整ベルト掛替 /バリアブルスピード
スピードメーターあり
正逆回転あり
価格¥89,900(税込)
販売オフコーポレーション

ミディサイズの木工旋盤。1馬力モーター、最大回転直径300mm、バリアブルスピード、スピードメーター、正逆回転といった現状のミディサイズの標準的なスペックで、バランスの取れた機種です。制作物がこれに収まるサイズで、生木などの重たいものを回さないのであれば、価格も税込みで9万円を切っており、多くの人にとって第1候補になるのではないでしょうか。

WOODFAST M320

WoodfastM320
電源単相100V (50/60Hz)
モーター3/4HP(550W)
最大回転直径約320mm
センター間距離約510mm
回転スピード 低速250-750/中速550-1650/高速1300-3850
主軸サイズ 1インチ×8tpi
サイズ幅約1035×奥行約305×高さ約450mm
重量約52kg
スピード調整ベルト掛替/バリアブルスピード
スピードメーターあり
正逆回転あり
価格¥98,500円 (税込)
販売NAKAJIMA TOOLS

ミディサイズの木工旋盤。上のライコンミドルと似ていますが、スペック上で大きく違うのは3/4馬力というモーターです。それでいて1万円近く価格が高くなっていますので、そのあたりをどうとらえるか。販売しているNAKAJIMA TOOLSでは、そのほか必要なツールをまとめてセット販売されているので、まず一通りそろえたい、という場合はメリットがあるかもしれません。

LAGUNA REVO 1216

LAGUNA REVO 1216
電源単相100V (50/60Hz)
モーター1HP
最大回転直径約315mm
センター間距離約383mm
回転スピード(低速)50‒525rpm
(中速)325‒1750rpm
(高速)650‒3500rpm
主軸サイズ 1インチ×8tpi
サイズ長さ747mm×奥行き226mm×高さ442mm
重量約54kg
スピード調整ベルト掛替/バリアブルスピード
スピードメーターあり
正逆回転あり
価格¥ 109,900 円 (税込)
販売オフコーポレーション

ミディサイズの木工旋盤。2018年暮れに発売開始された比較的新しい機種。それだけあって、気の利いた操作性や拡張性など他メーカーには見られない工夫が多いです。「P.W.M.(=Pulse Width Modulation)」という制御システムを採用しており、低中速域のトルクに期待できそうです。そのほかスペック的には、一般的なミディサイズの木工旋盤に準じていますので、そのあたりを、10万円を超える価格で納得できるかどうかです。オプションの33kgあるスタンドは魅力的ですね。

VICMARC VL150SM

電源 単相200V
モーター1HP インバーター搭載
最大回転直径約300mm
センター間距離約350mm
回転スピード3段階 15~3460RPM
主軸サイズ M30x3.5
サイズ長さ750mm×奥行き350mm×高さ565mm 750x350x565
重量約62kg(上下分離可、30+32kg )
スピード調整ベルト掛替/バリアブルスピード
スピードメーターあり
正逆回転あり
価格¥ 300,000 円 (税込)

ミディサイズの木工旋盤。世界の著名なウッドターナーが絶大な信頼を寄せるVICMARC。その一番サイズの小さいVL150ですが、ほかのミディサイズに比べて価格は30万円とずば抜けています。その価格の理由を、販売されている木工旋盤同好会は次のように挙げています。
1.耐久性の高い日本製ローラー・ベアリングや富士電機製インバーターと採用。
2.高い加工精度を維持し続ける日本製大型NC工作機械の採用。
3.スイッチなど比較的寿命の短い消耗品には広く流通している汎用部品を採用。
とにかく絶対間違いのないものを選びたい、お金には余裕があるという方はぜひ。

どれを選ぶ?

国内で購入可能な機種を上げてみましたが、いかがでしょうか?かつては、ほかにもお勧めできる魅力的な機種もありましたが、残念ながら現在販売されていません。

海外のマーケットを見ると他にもさまざまな機種がありますので、個人輸入という手段もありますが、何かあったときの保証はなく、自己責任です。

価格帯も幅広く一概にどれがいいというのは難しいです。下の記事も参考に、ご自身の制作物に一番合うものをじっくり検討してもらえるといいかと思います。

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  • この記事を書いた人

和田 賢治(管理人)

本格木工シェア工房「ツバキラボ 」代表。 木工旋盤歴10年。インストラクター歴8年。2017年に開業した会員制シェア工房「ツバキラボ」では、木工旋盤の教室を開催し、多く会員が木工旋盤を楽しんでいます。また、海外のクオリティの高い木工旋盤の道具も販売しています。より多くの人に、木工旋盤を楽しんでもらいたいと思い、ターニングトークを開設しました。

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